仕事ができない人ほど選択肢を 1つに絞り込んでしまう
- 選択肢を増やすことが仕事ができるポイント
- 選択肢を1つに絞り込むと仕事がしにくくなる
- 1つの選択に固執しない発想とは
成果が出ない人は選択肢は1つしかないと思い込んだり、実際に1つに絞りこんでいることがよくあります。逆に成果を出している人は、選択肢は常に複数あり、できる限りいつも多くの選択肢を取れる状態をつくろうとしているようにします。
ここでは選択肢を複数持つことの大切さをご紹介します。
たとえば、起業家に対してよくする話があります。
起業というのをゲームにたとえたとすると、ゲームオーバーになることが2つありますよと。
1つ目は、お金がなくなったらゲームオーバーです。
お金がなくならないようにするというのは、わかりやすく言えば、足もとを見て転ばないように歩くということです。足もとをずっとみて歩けば転ぶことはあまりないかもしれません。ただ1年間足もとだけをみて歩き続けたら、あなたは1年後にどこにいると思いますか?目的地の方向にたどり着いているでしょうか?ほとんどの確率で目的地にはたどり着いていないでしょう。最悪の場合には、全く反対方面にいることもあります。
2つ目は、社長である起業家の情熱がなくなったらゲームオーバーです。
情熱を大切に事業をするというのは、わかりやすく言えば北極星をみながら歩くということです。では、1年間、北極星のみを見て歩き続けたらどうなるでしょうか?
恐らく1年間も歩くことができないと思います。歩き初めて早々に事故に遭うかもしれません。事故に遭えばゲームオーバーなわけです。
この2つが起業の世界でゲームオーバーになるルールです。
多くの起業家はこのどちらか1つにとても偏っていることが多くあります。
つまりはバランスがとても悪いのです。どちらかしか選択できないと思っている、
0か100の関係=トレードオフの関係で考えてしまっているのです。
実際に成果を出している起業家というのはこの2つのバランスがとても優れています。つまりトレードオフ的には考えていません。そのときそのときで最適なバランスを取っているのです。
成果をうまく出せない人ほど選択肢を1つに絞りたがったり、すぐに決めたがったり、変更できないと思っています。選択肢を1つしか持っていないことで、とても不利な状況になっていたり、本末転倒な状況になっています。先ほどの足もとだけみて歩いている状況がまさに本末転倒ですよね。
少し違った文脈になりますが、交渉の世界において重要になるのが選択肢の数になります。相手よりも多くの選択肢を持っていることで交渉をうまく運びやすくできるのです。
選択肢の多さというのは、まさにあなたの成果に直結をします。
値段交渉を1つ例にとってみてもそうでしょう。
たとえば、1社に100%の売上を依存してしまっている会社があったとして、この会社の状況はよいものでしょうか?とてもよくないです普通に考えると。
仕事の発注先は自分たちが発注をやめたらこの会社はどうなるのかわかっています。つまりどんどん発注先の権限が強くなっていく関係になってしまいます。(発注先が他にも仕入れをしている会社があってという意味で、この会社しかできないことがあってという意味ではありません。)
このときに、この会社が取引先は多数あって、しかもこの発注先よりもよっぽど条件のよい会社との取引ができるという選択肢を仮に持っていたらどのような交渉ができるでしょうか。考えてみてください色々な選択ができますよね。
この選択肢の数というのを是非あなた個人に置き換えてみてください。
この選択肢というのはどのような状況においても生かすことができます。
つまりあなたはいつも選択肢を豊富に持っている状況をつくることを意識するべきなのです。
また、1つのことに固執することがとても多くあります。
それは1つのことをコツコツ続けるマインドセットが根底にあるからです。
習い事1つとっても、部活1つとっても、アルバイト1つとっても、就職1つとっても、色々なことが、基本的には、固定的、1つのことを続けることが日本では良いことだと評価をされます。
別に、アメリカが優れているかはわかりませんが、アメリカの部活の仕組みは日本とは異なりそもそもずっと続ける必要はなく、各シーズンで自分の好きなものを選ぶことができます。つまり選択肢がたくさんあるわけです。
もちろん1つのことを続けることの良いところもあると思います。
ここで言いたいのは、バランスがとても重要だということです。
「1つのことを選び続けること」と、
「いくつかの選択肢を持つこと」のバランスがとても悪く、
いくつかの選択肢を持つことにもっと意識を向けるべきです。
どちらか1つとか、決めたこと1つしかできないんだという時代では全くありません。